映画「デビルズ・ソナタ」は非業の死を遂げた作曲家が遺した楽譜の謎に挑む女性音楽家の運命を描いたゴシックホラー作品です。
SF映画の金字塔とも言われる「ブレード・ランナー」のルトガー・ハウアーの遺作にもなりました。
今回はデビルス・ソナタ あらすじ・感想|ルトガー・ハウアーの軌跡などの情報をお届けしていきます。
デビルズ・ソナタ【キャスト&スタッフ】
製作年:2020年 フランス・イギリス・ロシア・ラトビア
原題:The Sonata
監督:アンドリュー・デズモンド
脚本:アンドリュー・デズモンド、アーサー・モリン
製作:セルゲイ・セルヤノフ、ファブリス・スマジャ、アレクサンダー・スクラチニコフ、ジュリアン・レフラー、ダニエル・ゴロシュコ、アリセ・ゲルゼ、ローラン・フメロン、ジェニー・グーダート、アイジャ・ベルジナ、ロドルフ・サンゼ
製作総指揮:パトリック・フィッシャー、ロン・ブラッドリー、マット・ブラッドリー
出演:フレイヤ・ティングリー、シモン・アブカリアン、ジェームズ・フォークナー、マット・バーバー、ルトガー・ハウアー
デビルズ・ソナタ【あらすじ ※ネタばれあり】
「デビルズ・ソナタ」作曲家の父が焼身自殺し古い屋敷を相続したバイオリニストの主人公は謎の記号が記された楽譜を発見!マネージャーと謎を解き進めるうちに父が心酔する秘密結社の存在を知り。。。亡くなられたルトガー・ハウアー氏が作曲家を演じる薄気味悪い雰囲気を楽しむタイプのホラーでした。 pic.twitter.com/h2lpF95nU9
— 怒りくま (@kichigaihakase) March 9, 2020
新進気鋭のヴァイオリニストであるローズ(フレイヤ・ティングリー)がレコーディング中にマネージャーのチャールズ(シモン・アブカリアン)がローズの父親の訃報を届けます。
ローズ以外に身寄りのないローズの父、作曲家のマーロウ(ルトガー・ハウアー)はフランスの森に中にある、かつて貴族が住んでいた古く広大な洋館をローズに遺していました。
マーロウは1980年代、低迷するクラシック音楽業界を1人で救ったとまで言われる偉大な作曲家でした。
チャールズはローズが父親マーロウの存在を隠していたことに驚きローズを責めます。
と言うのも、その楽曲の権利を相続すれば莫大な遺産がローズに入るからです。
しかし、ローズにとって父親は、自身が生後14ヶ月の頃に自分と母親捨てただけの人物で、父親には強い反発を覚えて育っており、財産の相続にも全く興味がなかったのです。
ですが、他に遺産を受け継ぐものがいないために、ローズは公証人からその洋館の鍵と彼女の名が記された小さな鍵の入った封筒を受け取りました。
翌日、ローズはレコーディングが終わると洋館へと向かいます。
洋館では突如現れた老女ローズに驚かされますが、老女は週1通いの家政婦テレサでした。
ローズは父親についてテレサに訊ねるものの、人を避けるように生活していたマーロウのことは知らないと言われます。
ただ、テレサはマーロウは自分自身に火を放ち自殺したとだけ聞かされます。
テレサは人手が必要なローズのためにこれまで同様、館に通いで世話をすると約束してくれました。
テレサが去った後、ローズは父親の部屋で封筒にあった小さな鍵に合う引き出しを探していました。
鍵が合った引き出しには奇妙な紋章の入った書類入れに保管された「バイオリンソナタ54」と題された楽譜が入っています。
その楽譜には1つ変わったところがあり、音楽記号とは異なる謎のマークがいくつも記されていました。
ローズは楽譜についてマネージャーのチャールズに相談します。
特に謎のマークについて調べて欲しいと頼まれたチャールズは、一時期マーロウと仕事を共にしていたヴィクトル(ジェームズ・フォークナー)に会います。
チャールズがヴィクトルに楽譜を見せると、ヴィクトルはチャールズに秘密結社「闇の騎士団」について記した1冊の書物でした。
楽譜に書かれた記号は「闇の騎士団」が使用していた紋章でした。
ロマン主義を継承する彼らは音楽こそが未知の世界の扉を開くと信じていました。
正しいメロディを1つも外さずに正しいピッチで奏でれば、悪魔を呼び出せると彼らは信じていたのです・・・・。
デビルズ・ソナタ【ルトガー・ハウアーの軌跡】
2019年7月、75歳と言う早い死を迎えたルトガー・ハウアーですが、映画界に遺した功績は素晴らしいものです。
本作「デビルズ・ソナタ」が遺作となったわけですが、ルトガー・ハウアーの出演作で最も代表的なものは1982年公開の「ブレードランナー」でしょう。
SF映画の金字塔とも言われる「ブレードランナー」ですが、敵役がルトガー・ハウアーだったからこそ、これほど評価される映画になったとも言えます。
とは言っても、ルトガー・ハウアーの出演作は「ブレードランナー」に限りません。
1973年に映画デビューを果たしてから実に88本の作品に出演しています。
映画デビュー作「危険な愛」で高い評価を受け、監督を務めたポール・バーホーベンとはその後何度もコンビを組むことになります。
その独特の存在感で、ホラー、サスペンス、ミステリーなどの作品に出演が多いのですが、どんなジャンルの映画でも強烈な印象を観客に与え続けました。
デビルズ・ソナタ【まとめ】
今回はデビルス・ソナタ あらすじ・感想|ルトガー・ハウアーの軌跡などの情報をお届けしました。
デビルズ・ソナタは淡々と進む中でジワジワと恐怖が襲ってくる本格的ゴシックホラーです。
ここまで重厚なゴシックホラーも最近ではめずらしく、ストーリーも単調ではなく興味深く最後まで観通せるものになっています。
話しの内容でジックリ怖がりたいと言う人には最適の映画です。
コメント