最上川の氾濫場所はどこ!動画で普段と比較してみると怖い!
7月28日に降った記録的な大雨により山形県を流れる一級河川・最上川が氾濫を起こしました。
今回は、そんな最上川の氾濫場所を調査し、動画にて普段の街の姿とその街の現状を比較します。
氾濫の規模はどれくらいだったのか
氾濫により平和な街はどのように変化したのか
いまだ氾濫が収まらない最上川。
動画にて比較することで自然の怖さがわかります。
最上川の氾濫場所
7月26日に降った雨の影響で同月29日に氾濫した最上川。
その氾濫場所は、最上川中流にあたる「大石田町横山地区」「大石田町大石田地区」など計5か所から起こりました。
山形県の大雨、河川氾濫
●既に氾濫した場所
大石田町横山付近の最上川左岸
大石田町大石田付近の最上川右岸
大石田町豊田付近の最上川右岸
大蔵村白須賀付近の最上川左岸●氾濫危険水位超過
舟形町堀内
13:40ごろ現在
役所サイト、マスコミ報道、マスコミのツイートから情報収集しました pic.twitter.com/9dHR1dOYGn— ぬま群馬 (@numa_yamagata) July 29, 2020
左岸にあたる大石田町横山地区は午前0時ごろに氾濫、右岸にあたる大石田町大石田地区はその後に氾濫を起こしたとみられています。
氾濫の原因は、堤防の決壊ではなく「水位が堤防を越えて川の水が溢れだしたこと」が原因とのこと。
この被害により、大石田町地区(横山地区・大石田地区など)では1028世帯3074人に避難指示が出されました。
<被害状況:県のまとめ>
―避難所等の設置状況―
・31市町村に避難所180ヶ所の開設
・11市町村の計2438人が避難(29日午前8時半時点)
・31市町村に災害救助法の適用
―住宅被害―
大江町13等ほか6市町村で床上浸水(計24棟)
大江、白鷹両町の各16棟ほか11市町村で床上浸水(計64棟)
大石田町の被害(午前9時現在)
・床上浸水:41棟
・床下浸水:75棟
大倉村肘折地区の被害
・土砂被害により、5市町村で300世帯、900人以上が一時孤立(現在は孤立は解消)
―道路被害―
・東北中央自動車道「東根~東根IC」:土砂流出などの被害により一部区間で通行止め
下り線:大石田村山~尾花沢IC上下線
尾花沢市内の国道13号
新庄市、戸沢村内の47号
南陽市内の113号
※被害状況は刻々と変化しています。
その時々の最新情報に注視してください。
普段と現状:比較動画&画像
山形県というと、田園広がる自然豊かで美しい地としても有名ですが、その美しい姿も今回の氾濫で激変してしましました。
こちらの動画は、山形県大石田市村山のもの。
2019年に撮影された初夏の村山がドローンにより撮影されています。
この美しい景色が、最上川の氾濫によりこのように変わってしまいました。
怖いですね。
こうやって改めて比較すると、自然の力・水の力の恐ろしさというものが、どれほど恐ろしいものなのかがよく分かります。
ご紹介したいのは、これだけではありません。
こちらの2つは動画ではなくが画像になりますが、氾濫前と氾濫後の様子がよくわかる画像となっています。
山形県鶴岡市・山形県東田川郡庄内町の京田川(最上川水系)が、氾濫危険水位に達しています。
以下は、鶴岡市三和下京田・京田橋、東田川郡庄内町落合・落合橋ライブカメラ画像です。
左は日曜日、右が今のです。https://t.co/SyIkNct3dGhttps://t.co/3NhBRRV6Cd pic.twitter.com/603pJ18ape— 晴川雨読 (@Seisenudoku) July 28, 2020
山形県鶴岡市の藤島川(最上川水系)が、氾濫危険水位に達しています。
以下は、鶴岡市上藤島六所畑の藤浪橋ライブカメラ画像です。
左は日曜日、右が今のです。https://t.co/fV8tT9fv56 pic.twitter.com/n6JsaPpDkC— 晴川雨読 (@Seisenudoku) July 28, 2020
現時点では人的被害はないといわれていますが、最上川の氾濫はいまだ継続中。
被害の詳しい状況は現在も調査中です。
なぜ最上川が氾濫を?
最上川の氾濫は、1967年の「羽越水害」以来、約53年ぶりなのだそう。
そんなにも長い間、穏やかな顔を見せていた最上川が、今回なぜ氾濫してしまったのでしょうか。
大江町の最上川氾濫の様子が全国に流れたそうですが
記録に残る昭和42年(1967)の「羽越水害」では
大雨で最上川の水位が上がり、屋根まで浸しました
船で救助活動を行う写真が残っています今から53年前のことです
50年ぶりの大雨の報が真実なら、覚悟と備えが必要ですhttps://t.co/QvblHpMpiT pic.twitter.com/HbSYfieSyE— 大沼兄昌 / オオヌマケイスケ (@OnumaKeisuke) July 28, 2020
最上川が氾濫を起こしたのは7月29日のことでしたが、実はその原因となる雨が降り出したのは26日からだったといいます。
「26日→29日」←不思議なのはこのタイムラグ。
雨が降り出したのは26日からなのに、なぜ最上川氾濫は29日なのでしょうか。
その理由は「最上川水系」にあるといわれています。
最上川には、最上川水系と呼ばれる大小あわせて428を数える支流があり、それぞれの支流は最上川に流れ込む形となっています。
26日から降り出していた雨は(雨がもっとも強まったのは28日)、最上川だけでなくその支流にも降り注がれました。
そして、それら支流を通じて最上川に水が集まります。
当然、最上川の水位は徐々に上昇。
水位の上昇は雨が止んだあとも続き、結果、最上川は氾濫を起こしてしまいました。
つまり、最上川の氾濫は、「最上川水系」というその特徴的な地形と、「記録的な大雨」によるものとなります。
大石田町での氾濫状況は、隠しカメラにて確認がとれていて、現在の状況もそのカメラで監視中。
現状は厳しく、多くの人が被害を少しでも抑えるために努力するも、その状況はかわっていないということです。
いずれにせよ、最上川の支流の多さから、上流で降った雨が中流域・下流域へと流れ込むといった状況なので、雨が止んでもどんどん下流域の水位は高くなる一方。
そのため、「雨がやんだとしても油断せず、安全なところに避難するように」と呼びかけられています。
今後の大気の状況
梅雨前線が停滞しているということもあり、29日もまだ大気の状態は不安定なままのようです。
30日朝までの降雨量は以下の通りです(24時間の雨量予想)。
・九州北部地方:100ミリ
・関東甲信地方:60ミリ
・北陸地方:50ミリ
・東北地方:40ミリ
このような状態は、雨による土砂災害や川の増水のみならず、落雷や竜巻など突風の原因になることもあります。
まだまだ安心できるような状態ではないため、最上川氾濫地域の方はもちろんですが、他地域にお住まいの方々も十分に気をつけましょう。
最上川の氾濫まとめ
29日に氾濫した最上川の氾濫場所と、その様子を動画にて「街の現在の姿と氾濫前の姿」をご紹介しました。
最上川が氾濫した場所は、「大石田町横山地区」「大石田町大石田地区」など計5か所でした。
動画では、大石田市村田の様子を「2019年の初夏に撮影されたというもの」「氾濫後の姿」を比較映像として掲載。
また、比較画像として2画像を掲載しています。
いまだ収まらない最上川の氾濫。
その凄まじさに震えが止まりません。
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