早くも今年”最恐ホラー映画”と評されている「透明人間」ですが、この題材は使い古されたものと言え、本作はそれだけに留まらない恐怖を提供しています。
既に本国では話題になっており、日本では5月1日公開予定ですが一足先にその”最恐ホラー映画”ぶりを知りたいですね。
今回は透明人間 キャスト&スタッフ あらすじ|透明人間映画遍歴とは?などの情報をお届けしていきます。
透明人間【キャスト&スタッフ】
製作年:2020年 アメリカ、オーストラリア
監督:リー・ワネル
脚本:リー・ワネル
原作:H.G・ウェルズ「透明人間」、ジェームズ・ホエール「透明人間」
製作:ジェイソン・ブラム、カイリー・デュ・フレズネ
製作総指揮:リー・ワネル、ローズマリー・プラント、ベン・グラント、ベアトリス・セケイラ、ジャネット・ヴォルトュルノ
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演者:エリザベス・モス、オリヴァー・ジャクソン=コーエン、オルディス・ホッジ
ストーム・リード、ハリエット・ダイアー、マイケル・ドーマン、ベネディクト・ハーディ
「ゲット・アウト」「アス」のブラムハウスが贈る新作ホラー映画「透明人間」が全米3610館で公開され、OP興収2900万ドルで首位デビュー。わずか700万ドルで作られた低予算映画が公開1週目で早くも製作費を回収する特大ヒット。最終的には製作費の10倍となる7000万ドル近くを稼ぐと見られている。 pic.twitter.com/kjNhFxpADA
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) March 2, 2020
恋人のエイドリアン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)が熟睡したことを確認したセリシア(エリザベス・モス)は、ベッドから静かに出ます。
セリシアは脱走防止のためのセキュリティーをかいくぐり、その手には”抗不安剤”を持ち、迎えに来ていた妹・エミリー(ハリエット・ダイアー)の車に乗り込みます。
脱走に気付いたエイドリアンは怒号を浴びせながらセリシアを追ってきます。
慌てたセリシアは”抗不安剤”を落としたことにも気付いていませんでした。
セリシアはエイドリアンに見付からないよう、エミリーの恋人で刑事・ジェームズ(オルディス・ホッジ)の家に身を潜めます。
そんな中、エイドリアンが死んだとセリシアはエミリーから聞きます。
著名な科学者でもあるエイドリアンの死は自殺と言うこともあって新聞にも大きく載っていました。
エイドリアンが死んで安心したのか、セシリアはエミリーとジェームズにエイドリアンから受けた酷いDVについて話します。
エイドリアンから受けた日々の異常な束縛、更にエイドリアンが子供を欲しがっており、そうなってしまったら一生関りを絶てないと避妊薬を服用していたことなどを打ち明けました。
そんな中、エイドリアンの弟で弁護士のトムからセシリアに遺産のことで連絡が入ります。
エイドリアンはセシリアに500万ドルもの遺産を遺していたのでした。
そして「犯罪を犯さない」と言う条件で毎月10万ドルずつ振り込むと言う遺言を遺していました。
その夜、急転直下の出来事に戸惑いながらも眠りにつくセシリア。
すると、突然タオルケットがベッドの脇に落ちました。
それを拾おうとすると、タオルケットに「見えない何か」が踏んでいるかのように端が床に固定され動きません。
更に、その「見えない何か」の足跡がタオルケットにハッキリと浮かんできました。
それ以降、不可解な「見えない何か」に日々脅かされセシリアはついに倒れてしまい、病院へと搬送されます。
しかし、病状は過労ではなく常用していた”抗不安薬”の「血中濃度が高過ぎる」ために起こったことだと言う検査結果が出ました。
このため、セシリアは”抗不安薬”に細工がされていると判り、「エイドリアンは死んでいない」と考えます。
ですが、セシリアがいくら訴えても、誰もその主張を認めてくれません。
しかし、避妊薬にも細工がされ、セシリアは妊娠していたことが判ります。
エイドリアンの真の目的を知ったセシリアは1人で立ち向かうことを決意しますが・・・・。
透明人間【透明人間の遍歴とは?】
リー・ワネル『透明人間』透明人間に追われる側を主人公にすることで、その"見えない"攻撃が主人公の強迫観念へと華麗にすり替わる最強のパラノイア映画。それをエリザベス・モスが演じることで、エンタメに振り切れたアレックス・ロス・ペリー作品のような魅力を放つ。傑作!https://t.co/X2tKtR2VvF
— Knights of Odessa (@IloveKubrick) March 22, 2020
透明人間と言えば、「吸血鬼ドラキュラ」、「フランケンシュタイン」、「狼男」などと並んで極めて古典的なモンスターと言えます。
その証左として本作は1897年にH.G・ウェルズが書き上げた「透明人間」を原案としています。
しかし、本作では「透明人間」は装置でしかありません。
真に怖いのは透明人間そのものではないのです。
そこが本作のツボであり、肝であると言えます。
古典の中でも「見えない」と言うだけの透明人間は特殊効果の上では作りやすいものだったと言えます。
その「見えないだけの存在」と言う映画の作り方からCGなどの技術の発展で透明人間が革新的に変わったのが映画「インビジブル」です。
この映画では「皮膚→筋肉→骨→透明化」と言う透明人間になる際のプロセスをキチンと描いたのです。
これは当時としてはかなり高いレベルの特殊効果だったと言えます。
しかし、いくら透明人間になるプロセスをキチンと描いても、話自体は古典と大きく変わりません。
その為、「インビジブル」はパート2まで製作されたものの、興行成績は振るわず、その後透明人間のプロットを持った映画は全くと良いほど作られていなかったのです。
そんな中での本作なのですが「透明人間」の設定をこれまで違う視点で描いており充分楽しめるものになっています。
透明人間【まとめ】
今回は透明人間 キャスト&スタッフ あらすじ|透明人間映画遍歴とは?などの情報をお届けしました。
題材としては実に久しぶりと言える透明人間。
しかし、本作は直接的でスピーディーな恐怖はありません。
むしろ、ジワジワと真綿で締め付けるような恐怖を味わえます。
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